秘密。
『――…でわ、次の番外編です。最近では、日常になりつつある、ある話題に出てくる女性たちに密着しました』
ニュースに出てくるメインキャスターが、柔らかい表情で次の話題を転がしていく。
パッと画面が変わって移ったのは暑い日にもかかわらず、黒くて重たそうなマントを羽織った子や今は21世紀にもかかわらずなぜ、バロック時代のドレスの来た人たち…SF映画に出てくるような変な衣装を着た人たち…。
何だこの人たちは…。
『今日は毎年2回、開催されるコミケ…コミックマーケットに密着したいと思います!』
インタビューする女性が何故かウエイトレスの姿で現れた。
僕は、なんとなく嫌な予感がしてきた。
けれど、映像を止める事もせずにジッと見つめる。
『このコミケは、全国津々浦々…最近では海外からも人気を集めております…コスプレですが、コスチューム・プレイと言われるコスプレは漫画やアニメ、最近では映画や人気アーティストの衣装を着て本人になりきると言う。仮想世界にハマッている方にインタビューしたいと思います。…すみませ~ん!』
一人の女の子に声をかけたが、その子が振り返った瞬間、僕は目を見開いた。