秘密。
「な、何?」
「これ何? カナコ…確か経理系の方だろ。何だよこのケガ…」


掴まれた手の先にはバンソウコウなどが張られている…。


やばい…。


とっさにイイ言い訳が出て来なくて私は、内心焦りまくり!

どうしよう…どうしよう…。


「お前、何隠してんだ? 確かバイトって…」
「ゥ、ウエイトレス! そう! バイト中に、ガラス割っちゃって片付けてたら手を切ったの!」


慌てて、思い付いた事を言いくるめるように私は言葉を並べた。

けど、眉を潜めて私を訝しげに見つめるだけ…。


バレる?
バレちゃうの?

ってか、こんな所でバレたくないッ!

シノブ君しか私にはダメなのッ!

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