秘密。

「いい事教えてあげるよ。あいつね、カナコちゃんの事、諦めきれてないよ。もう少ししたら追いかけてくれるよ」


「…そう、ですか…」


何だか、現実味がない話だな…。私は自分の目で見ないとそれって信用できないしー。

「あいつもバカだよな。自分も秘密持ってるクセに、彼女が秘密があるって気付いてイライラしやがってさ。ねぇ? うざくね?」


…何だか楽しんでませんか?

って、シノブ君にも秘密があるの? 全然知らなかった!!

バッチリとタケルさんと目が合うと、彼はニヤ~と、何か企んでいる笑みを浮かべる…。


嫌な予感…。


「あいつの秘密、知らねぇ? 知りたくね?」


顔を近づけて…、まるで近所の奥様が「ちょっと、奥様!! ○○さんの旦那さんがッ…!」って、噂をする時みたいに声を潜める。


何だかフレンドリーすぎない?
…でも、シノブ君の秘密は知りたいかも…。


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