秘密。
その優しさにまた嬉しくて、涙が止まる事がなくて、通りすがりの人が私たちを見てるのも気にせずに話しながらまた泣く。
「…コミケ、だけじゃ…なくて、時々イベントって言う、のもあって……それにも参、加して、シノブ君に連絡が出来なかった…ぅく……ふぇ…」
「……うん。あの時、すごく心配した…」
追い討ちをかけるよう耳に飛び込んできたシノブ君の言葉に、私はまるで攻められているように聞こえて胸が苦しくなった。
「ご、ごめんなさい…ごめんなさい………ごめ…!」
謝罪を繰り返していた所に、シノブ君が私を抱きしめた。
…何で…?
…どうして…?
「もう、いいよ…」
優しく囁くシノブ君の…久しぶりに聞いた低くて心地よい声が、耳元で聞こえて…私は体中が熱くなる。
好き…。
好きなの…。
シノブ君が、好き…。