秘密。
目を細めて、ジッと私を見つめるけど…あんな顔、シノブ君一度もした事がないから知らない人にしか見えない…。
おまけに何だか怖いオーラが…ヤだな…。
「…ダイスケ。また、何かあったのか?」
「別に? 気晴らしだよ気晴らし。…っつぅか、お前の彼女紹介しろよ…」
よく見ると、ダイスケ…さん? は、部屋の中でタバコをすってる。
シノブ君もタバコをすっている事は知っていたけど、部屋の中では絶対すわないから、すごく違和感があって何か嫌だ…。
「タバコは、部屋の中ですわないでくれないか?」
「え? 大丈夫だよ。携帯灰皿持ってるし…ほら」
「…そう言う問題じゃない」
怒ってる…。シノブ君、怒ってます…。
シノブ君の不快指数がグングン伸びていくのがわかる。こんなシノブ君、見た事がない。
~♪~~~♪~
どこからか、携帯の着メロが鳴り響く。
…シノブ君のポケットから聞こえてくる。
「ったく…。ぁはい。……お久しぶりです」
目の前に本人がいないのにペコリと頭を下げるシノブ君が、可愛くてちょっと笑える。