秘密。
秘密 ⅡⅩⅠ

嫌な予感がするって思っていたのが…的中した…。

電話がなってるから慌てて、仕事場を抜け出して誰もいない給湯室に駆け込んで電話に出るけど…すでに留守電になっていたらしく、一方的に喋るカナコの言葉が僕の頭を鈍器なようなもので殴られた気分だ。

一方的なカナコの言葉に何故、ダイスケの名前が出てくるんだ…?

それを聞いた僕は、その場に立ち尽くしてしまった。
頭の中で渦巻く最悪な事がよぎる。

居ても立ってもいれなくて、僕は仕事場に戻るなり自分のカバンを掴んで「営業行ってきます!!」と言って、カナコがいるバイト先へと走った。

以前、カナコの趣味を聞いた時にバイト先の事も聞いた。もちろん、メイド喫茶と言うバイトをしている事には驚いたけど、怪しいものはないし、最近言われている怪しいものもない。

けど…けど、けど、ダイスケは違うだろうッ!!

いくら、僕と同じ顔をしてるからって…いくら、カナコが見分けをつくからって……彼女は僕のものだ!





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