秘密。
初めて、真正面で…おまけに恥ずかしげに笑った彼女に…一目ぼれをしてしまった。



彼女はお詫びに…と言って会計をしようとしたけど、さすがに女の子に…おまけに年もずいぶんと下の子に奢ってもらうってバツが悪いって言って却下した。



もちろん、その場の会計は大揉め。


けど、これだけは譲れなかった。



「でも! 何お詫びしたらいいのか…」




「……じゃ、一緒に食事でもどう? 僕の驕りで!」

「えぇ? いや、そんな事まで!!」

「最近、夜一人で食べる事が多くて、誰か一緒に食べてくれる人がほしくってね。時間があるようなら、一緒に食べない?」



しょぼんと落ち込むカナコちゃんが可愛くて、この時の僕はどうにかしてたと思う。


だけど、この時の僕の行動のおかげでカナコと付き合うきっかけになった。



その反面、友達に知り合ったきっかけなんて言えないさ。



だってそうだろう? 痴漢に間違われた上、肘鉄でミゾオチを一突きでノックアウトされたなんて…ね?







~fin~



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