秘密。
着歴の時間を見ればありえないだろうと言える真っ昼間から電話をして来ていたみたいだ。
「…2時半?」
驚きつつもリダイヤルしてカナコの携帯へとかけるが留守電になる。
そんな時、去年の今ぐらいも連絡が突然取れなくなった事があった事を思い出した。
あの時、かなり驚いた事がある。
何か事件に巻き込まれたのかって…盆過ぎにようやく連絡がついた時の体の抜けようは、今でも覚えている。
それを思い出しながら、僕はカナコの携帯へリダイヤルした。
ぷるる、ぷるる、ぷるる…。
『ただいま、電話に出る事が出来ません。留守番電話サービス…』
機械的な喋りをするアナウンスが耳に届いた瞬間、僕はプツリと電話を切った。
もう一度、リダイヤルを押す…。
『…ただいま、電話に出る事が…』
再びプツリと切る。