秘密。
静かに閉じて行くエレベーターの扉を見届けた僕は、新たなやる気を漲らせた。
うっし!
大丈夫だ。まだやれる!
一度なくなった企画書は元に戻らないけど、それを元に新しいモノは作る事が出来るはずだ…。
仕事場にもどった僕は、机の引き出しに入れたままの資料のコピーなどを取り出して新しい企画書を書き上げて行く。
確か、ここはこんな風に書いていて…。
……正直、最初あたりの文章は何て書いていたかなんて、忘れているも同然だけど、今の僕が書き上げていくモノはどこか自信に溢れているモノだ。
大丈夫…。出来る。
前の企画書一枚にかかった時間なんで約30分弱だったけど、今は15分ちょっと…。全然出来るかも!
全然出来るかもって言っててもやっぱり沢山の資料を使った企画書だったから、残業は確実な訳で…。
キリのいい所で終わるとすっかり真夜中になっていた。