秘密。
秘密 Ⅶ
そろそろ、カナコに会いたい…。
もう何日会ってないんだ?
でも、数えるのもイヤになる。
メールすら返してもらえないなんてな。
「…坂上」
「!? 部長!」
だらけていた所を背後から声を掛けてきたのは、僕の部長。
慌てて、立ち上がる。
「す、すいません…」
「いや…。この間のプレゼン良かったよ。一度、企画書がポシャった時はどうしようかと思ったけどね」
カナコの親父さんぐらいの年頃の部長は、どこか砕けた喋り方をするのが特徴。
その部長がニコニコと笑いながら、この間のプレゼンの事を褒めてくれた。
え、マジ? やったね僕!!