秘密。
…途端にその場の気まずい空気が漂う。けど、僕はそんな空気より、カナコの事で頭がいっぱいだった…。
「シ、シノブ…どうしたんだよ?」
「別に…」
某有名女優の有名な言葉を言って、少し後悔したよ…。
けれど、テンションを上げる事も出来ない。カナコのあのセリフが頭からはなれない。
女子高育ちの彼女だったからこそ、周りの友達は女の子ばかりだと思い込んでいたけど…女子校と言っても友達には兄弟とかがいる子がいる訳だから、遊びに行った家にそいつらがいても何らおかしくはない。そこで顔見知りになっていく事も異常でもない。
そう推測すると、何だかカナコが今どこにいるかが、気になって来る。
「シ、シノブ君は休みの日って何してるの?」
この場を少しでも盛り上げようと思っているのか、名前の知らない女の子が僕に質問する。
「…何してたっけ…?」
ぼぅとしたまま質問に答える。