秘密。
どちらかと言えば、女性っぽい声に近いヤツの声…ではなく、言葉に僕は嫌な想像が頭をよぎった。



ヤツの言葉から推測すると、二人は以前から度々会っていたと思う…。

カナコは平気で浮気をしていたのか…?



「…ん~…まだわかんないけど、来週は無理だよ。来月ならまだしも…」

「カナコ!!」



これ以上、二人の会話を聞きたくなくて、僕は二人の…カナコの腕を掴んだ。

「ぇ…。シ、シノブ…君!?」



僕だとわかったとたん、カナコは体を硬直させた。






…何で驚くんだよ。
…何で怖がってんだよ。
…何で僕から目を逸らすんだよ。
…何で……。
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