秘密。



年で言えばカナコと同じか少しだけ違うのだろうか。



「シノブ? どうしたよ…」


タケルが呑気に僕たちの間に入ってきた。こいつは場の空気を読めないのか? まさにKYだ…。




「カナコちゃん…。そろそろあれ。話した方がイイと思うよ?僕は、ホテルに戻るから…待ってるからネ」


そう言って『ショウ君』は、席を立って店を出て行った。意味深な言葉を残して…。

「シノ、ブ君…。ぁの、痛い…」

怒りの余り、カナコの掴んでいた腕をギュッと力を込めていたため、彼女は僕に放してと訴える。


少し、潤んだ目でこちらを見上げる。そのすがりつく目に僕は、さっきまでのイラつきはなくなってカナコを許してしまいそうになる。


そんな気持ちをグッと堪えて、僕はカナコの掴んだ腕を放し、ため息を吐いて彼女を見下ろす。



「ご、ごめんね…?」
「…………何に対して誤ってるの?」



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