秘密。
「あれ? これ、店に落としてたの?」



「ぅん。本当は白石君に渡そうとしたんだけど、彼…気に入った子が出来たみたいだから…」


「へぇ。でも、木庄さん。よく僕の家がわかったね」




そういうと目の前の木庄さんは顔を真っ赤にして俯いた。



? よくわからない。








「木庄さん? どうかしたの?」


「………ぁの、白石君に頼んで住所教えてくれたの。明日、困るでしょう?」



…確かに、明日出勤した時に困るけど…。



何で木庄さんが、わざわざここまで来るんだろうか?

「ぁりがとう…」



カードを受け取った僕は、木庄さんを近くの大通りまで送るために鍵を掴む。


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