忘れたくない恋【完】
結局この日は松永家で夜ご飯を頂くことになった。
翼にはもう二人男の子の兄弟がいて
あたしも前から仲が良かった。
ご飯を食べてる最中にパパさんママさんや兄弟くん達に冷やかされたのは言うまでもない…。
――――――…………
その日からあたしと翼は
やっと“恋人”になり、
毎日連絡を取った。
でも恋愛というものが久々すぎて
あたしは翼を困らせてばっかりで
あたしも不安がってばっかりだった。
だけど、電話で声を聞けた時や
夜に星ヶ丘公園で逢って
抱き締めてくれる翼を感じられたら
不安なんかどっか飛んでっちゃうんだ。
前の意味のない生活とは違う。
もう哀しみに泣くことも
なくなった。
ずっと願ってたこの日々。
ありがとう……神様。