忘れたくない恋【完】
満月
「あっ…!ごめーん!」
あたしは慌てて傘を下に置き
改めて翼に紙袋を渡した。
満月
「はい!!」
翼は照れくさそうに貰ってくれた。
良かった…………。
貰ってもらえなかったらどうしよう
かと思ってた。
渡したあと、あたしは下に置いた
傘を拾うためにしゃがんだ。
「あ……あり…が…とう…。」
モゴモゴと照れくさそうにして
言ってくれた言葉は翼から放たれた言葉だった。
あたしは驚きと嬉しさが隠せず
しゃがんでいた体制から傘を
勢い良く拾い、満面の笑みで…
「食べてね!!!」
そう言った。
そしたら翼は「うん」と
言ってくれた。
幸せ……。
幸せすぎて…泣けるよ。