忘れたくない恋【完】
そんなことを思いながら花火を
見つめていたあたしは相当
切なそうな顔をしていたのか
有美があたしの顔を除き込んできた。
有美
「みつき?大丈夫かあ?」
あたしの顔の前で手を左右に振る有美。
いやいや、そこまでイカれてませんよ有美さん。
っと心の中で突っ込み。
満月
「あぁ!ごめんごめん。
あんまりにも花火さんが綺麗だったから!」
あたしは慌てた笑顔で有美に言った。
そんなあたしの言葉に有美は
顔をしかめた。
有美
「確かに花火は綺麗だけど…
満月、本当に苦しそうな顔してたよ。」
あら、バレてましたか。
いけないいけない!!
重い空気にしたくない!
あたしは必死に笑った。
そんなとき有美の花火がシュウ…と
消えていったからあたしは、
満月
「ほら!次これやろ!」
っと明るく花火を渡した。
有美は納得しきっていない顔で
花火を受け取った。
それ以上有美は何も聞いてこなかった。