雫-シズク-
ちょっとムッとしながら亮くんの部屋を出て、もう完全に遅刻の俺はとぼとぼと学校に向かった。
亮くんがどうなったか気になりながら学園に帰るとまわりの様子は意外と普通で、変な騒ぎになっているんじゃないかと心配した自分が少し馬鹿みたいに思えた。
ちらほらと聞こえる話から、桜井さんに発見された亮くんは手当てを受けて安静にしているらしい。
なんだか亮くんは昨日行く所がなくて実家に行き、また父親から暴力を受けたことになっている。
いつもより怪我が酷かったけど父親に連絡している感じもなくて、みんなまたかって雰囲気だ。
このさい嘘は仕方ないよね。それに俺には関係ないし。
俺はそれ以上気にしないことにして自分の部屋に戻った。
しばらくすると葵さんも俺と同じように亮くんの話を耳にしながら帰ってきた。
「あいつ、上手くごまかしたみたいだな」
ふーっとため息をついた葵さんがかばんを机に置いて制服の上着を脱ぐ。
亮くんがどうなったか気になりながら学園に帰るとまわりの様子は意外と普通で、変な騒ぎになっているんじゃないかと心配した自分が少し馬鹿みたいに思えた。
ちらほらと聞こえる話から、桜井さんに発見された亮くんは手当てを受けて安静にしているらしい。
なんだか亮くんは昨日行く所がなくて実家に行き、また父親から暴力を受けたことになっている。
いつもより怪我が酷かったけど父親に連絡している感じもなくて、みんなまたかって雰囲気だ。
このさい嘘は仕方ないよね。それに俺には関係ないし。
俺はそれ以上気にしないことにして自分の部屋に戻った。
しばらくすると葵さんも俺と同じように亮くんの話を耳にしながら帰ってきた。
「あいつ、上手くごまかしたみたいだな」
ふーっとため息をついた葵さんがかばんを机に置いて制服の上着を脱ぐ。