雫-シズク-
挫折。
三年になって期末テストが終わり夏休みに入ると、俺の勉強量は一気に跳ね上がった。
朝早くから起き出して、飯や掃除など学園で決められたこと以外はずっと机に向かっている状態だ。
そんなほとんど部屋にこもる生活の中、唯一外の空気を吸うのは夜中から明け方までのバイトの時だけ。
いろいろと金が必要だから時間を惜しみながらも重い体を引きずって毎日行っている。
でも一日の大半をそうやって勉強に費やしていると、たまに自分がなにをしているのか見失いそうになることがあった。
だからといって立ち止まるわけにいかない俺は、いつも決まって同じことを胸の中で呟く。
試験までもう半年しかない。まだ自分の力じゃ解けない問題がある。時間がない。時間がない……。
一度きりの模試で飛んでしまう金を数冊の問題集に変え、今日もとり付かれたようにノートに答えを書きまくった。
そしてはっと我に返った時には、既に消灯時間がとっくに過ぎていた。
朝早くから起き出して、飯や掃除など学園で決められたこと以外はずっと机に向かっている状態だ。
そんなほとんど部屋にこもる生活の中、唯一外の空気を吸うのは夜中から明け方までのバイトの時だけ。
いろいろと金が必要だから時間を惜しみながらも重い体を引きずって毎日行っている。
でも一日の大半をそうやって勉強に費やしていると、たまに自分がなにをしているのか見失いそうになることがあった。
だからといって立ち止まるわけにいかない俺は、いつも決まって同じことを胸の中で呟く。
試験までもう半年しかない。まだ自分の力じゃ解けない問題がある。時間がない。時間がない……。
一度きりの模試で飛んでしまう金を数冊の問題集に変え、今日もとり付かれたようにノートに答えを書きまくった。
そしてはっと我に返った時には、既に消灯時間がとっくに過ぎていた。