雫－シズク－

なんとかわかったことは僕と同じ小学生が７人と、中学生が１人に高校生が１人、そして桜井さんみたいな指導員が４人ここにいるっていうこと。


食堂を出て廊下にある指導員室にもまだ大人がいるって言っていたけど、頭の中がぐちゃぐちゃになった僕はうなずくことしかできなかった。


「圭介くん、みんなに挨拶できるかな？」


そう桜井さんに言われて、小さく固まったまんまなるべくまわりを見ないように少しだけ顔をあげる。


「……よろしく、……お願いします」


ちゃんと聞こえたかわからなかったけど、桜井さんがにっこり笑って僕の肩をぽんぽん叩いてくれた。


「それじゃ掃除始めましょう！圭介くんは理恵ちゃんとトイレの掃除しようね」


桜井さんはさっき高校生だって言っていたちょっと怖そうな女の人を連れて来た。


「それじゃ理恵ちゃんお願いね」