雫-シズク-
「はいはい。圭介、よろしくな」
目の回りの真っ黒な理恵さんが男の子みたいな言葉なのを少し不思議に思う。
そのまんま理恵さんに連れられて指導員室の向かいの男女に分かれたトイレに行くと、だいたいのやり方を聞いて掃除を始めた。
建物が古くさいからトイレも薄暗くて狭くてじとじとしている。
ぞうきんであちこちふいても黒い汚れは全然落ちないし、しょうがなく便器を洗って掃除はすぐ終わった。
「これで終わりだからあとは飯まで好きにしな」
青いズボンのポケットからケータイ電話を出した理恵さんが、画面を見ながらさっさと部屋に戻っていく。
そして僕も部屋に戻ろうとした時、食堂から亮くんがこっちに向かって走ってくるのが見えた。
なんだろう……?
あんまり気にしないで歩き出すと、急に亮くんが僕の前で立ち止まって思いっきり何かを投げ付けてきた。
目の回りの真っ黒な理恵さんが男の子みたいな言葉なのを少し不思議に思う。
そのまんま理恵さんに連れられて指導員室の向かいの男女に分かれたトイレに行くと、だいたいのやり方を聞いて掃除を始めた。
建物が古くさいからトイレも薄暗くて狭くてじとじとしている。
ぞうきんであちこちふいても黒い汚れは全然落ちないし、しょうがなく便器を洗って掃除はすぐ終わった。
「これで終わりだからあとは飯まで好きにしな」
青いズボンのポケットからケータイ電話を出した理恵さんが、画面を見ながらさっさと部屋に戻っていく。
そして僕も部屋に戻ろうとした時、食堂から亮くんがこっちに向かって走ってくるのが見えた。
なんだろう……?
あんまり気にしないで歩き出すと、急に亮くんが僕の前で立ち止まって思いっきり何かを投げ付けてきた。