雫-シズク-
いくら考えてもなにもわからないけど、昨日葵さんが言っていたみたいに僕の知らないことがあるのかもしれないって考え始める。


「おい」


寝たまんまの葵さんが話しかけてきて、僕はベットの方を向いた。


「はい」


「下で亮見ただろ?あいつ、父親から暴力受けてここに来たんだよ」


葵さんがあんまり普通に言うから僕は息がつまりそうになった。


「……え?お父さんが暴力なんて……」


そんなことを言われても全然信じられない。


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