雫-シズク-
抱手。
僕が学園に来てから、もうすぐ一年になる。
3月に高校三年だった男みたいな理恵さんが卒業して、僕を入れると10人になった。
理恵さんは親と離れてどこか遠くで仕事をしていると前に桜井さんが言っていた。
小学校三年から四年になった僕は学園の生活にずいぶん慣れて、中学二年になった葵さんともここに来た時よりは話せるようになったと思う。
そして僕がこの一年でわかったことは、頼れるのは自分自身だけということ。
自分になにか困ったことが起きても、僕なんかの小さな悩みなんて真剣に考えてくれる人はいないんだ。
まだそれがわからなかったころ、何回か人に頼ってしまったことがあった。
でもあとで必ずがっかりしてやめておけばよかったと思うことばかりだったから、やっぱり期待なんかしない方がいい。
3月に高校三年だった男みたいな理恵さんが卒業して、僕を入れると10人になった。
理恵さんは親と離れてどこか遠くで仕事をしていると前に桜井さんが言っていた。
小学校三年から四年になった僕は学園の生活にずいぶん慣れて、中学二年になった葵さんともここに来た時よりは話せるようになったと思う。
そして僕がこの一年でわかったことは、頼れるのは自分自身だけということ。
自分になにか困ったことが起きても、僕なんかの小さな悩みなんて真剣に考えてくれる人はいないんだ。
まだそれがわからなかったころ、何回か人に頼ってしまったことがあった。
でもあとで必ずがっかりしてやめておけばよかったと思うことばかりだったから、やっぱり期待なんかしない方がいい。