ライアーライフスタイル
相手は幼馴染みだと聞いた。
ということは、純粋だった幼少期、世間を知り始めた青春時代を経て、今のような自他共に認める腹黒女になるまでの一部始終を垣間見てきたはずだ。
二人の間には、長い年月をかけて育んだ強靭で深い絆がある。
あかりにとって彼は、己の欲を満たすために付き合っていた男たちとは次元の違う特別な存在。
彼だって、あかりを大切に思っているからこそプロポーズした。
それなのに、結婚をやめていいの?
後悔しない?
「ねぇ、あかり」
私の8割は嘘でできている。
だから、よーく聞きなさい。