ライアーライフスタイル
05追憶と邂逅
05追憶と邂逅
もう15年以上前のことだ。
私こと弦川真咲と山村由貴は小学4年生だった。
山村は成績優秀でスポーツ万能。
おまけに可愛らしい美少年。
彼はクラスの人気者で、彼の周りにはいつも人が集まっていた。
みんなに「やまむー」と呼ばれており、このキャッチーなあだ名がウケて誰からも気軽に話しかけられ、絶大な人気を誇っていた。
当然、女の子からもモテモテである。
かたや私は、地味でブスで、クラスでも目立たない存在だった。
当時はまだ嘘つきではなかったけれど、自信の無さからか卑屈な性格で、当然のように友達も少なかった。
私と山村には同じクラスということ以外、特に接点はなかったと思う。
強いて挙げるとしたら、女なのに「まさき」、男なのに「ゆき」という、性別無視の名を付けられた同士の、半紙より薄い仲間意識があったくらいだ。
もっとも、そんな仲間意識を感じていたのすら、私だけであっただろうが。
もう15年以上前のことだ。
私こと弦川真咲と山村由貴は小学4年生だった。
山村は成績優秀でスポーツ万能。
おまけに可愛らしい美少年。
彼はクラスの人気者で、彼の周りにはいつも人が集まっていた。
みんなに「やまむー」と呼ばれており、このキャッチーなあだ名がウケて誰からも気軽に話しかけられ、絶大な人気を誇っていた。
当然、女の子からもモテモテである。
かたや私は、地味でブスで、クラスでも目立たない存在だった。
当時はまだ嘘つきではなかったけれど、自信の無さからか卑屈な性格で、当然のように友達も少なかった。
私と山村には同じクラスということ以外、特に接点はなかったと思う。
強いて挙げるとしたら、女なのに「まさき」、男なのに「ゆき」という、性別無視の名を付けられた同士の、半紙より薄い仲間意識があったくらいだ。
もっとも、そんな仲間意識を感じていたのすら、私だけであっただろうが。