約束の恋
私という存在
ねぇ、慧君。
私ね、思うの。
人ってね、弱くて強い
この世でもっとも摩訶不思議な生き物なんだって。
私に限ったことじゃないね。
マスターだって言っていたもの。
いまでも思うよ。
アノとき、私は君という存在を救ってあげれなかったことを
後悔している。
弱かった自分を何度も嘆いたあの日のことを一度も忘れたことなんてなかった。
そんな私を君だったら、なんて言うのかな?
忘れちまえって言いそうだね。
ふふ、だけどね、私は忘れないよ。
今度こそ、君を守ってあげたい。救ってみせる。