非運日常



やっと手に入れた


俺の可愛い可愛い女の子


前々から目で追っていることはあったけど、これが恋だなんていう自覚は無かった


男共が彼女の噂をするたびに嫉妬して、俺の方が知っているんだと優越感に浸って


アイツが彼女をそういう目で見た瞬間、ワケの分からないモノが奥から湧き出てきて、全身の血が沸騰しているかのように熱かった


そこで気づいた


”ああ、俺は彼女が好きなのか”と


初めて会った、あの黒くて暗くて悲しい夜のときから


彼女が、俺を抱きしめたときから


『同じだね』


彼女が、俺に笑いかけてくれたときから






まだまだ彼女に、奥底にある黒くて邪な感情を気づかれてはいけないのだ



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