私の片想い事情 【完】
何度目かわからない告白を決意したとき、「お前は本当にいい友達だな」と隼人にとびっきりの笑顔で言われ、バカの一つ覚えのように繰り返していた「隼人大好き」の言葉を飲み込むようになった。
そして私は、秘めたかわいい隼人への想いはいつの間にか封印し、友達でいることを選んだ。
ううん、選ばざるなかった。
だって……
隼人はモテる。すご~くモテる!
切れ長の目に高い鼻。まつ毛なんて女の私がうらやむほど長く、伏せ目がちに視線を流せば、その色気は半端ない。
常に彼女か彼女らしき女がいるから、もうあきらめるしかなかった。
しかも、その彼女たちが、モデルのようなスタイルで美人とくれば、私の鼻ぺちゃ胸ぺちゃコンプレックスは増長するばかりで。
私は好んで都合のいいオトモダチのポジションに甘んじることにした。
それに―――
隼人がそれを求めていたから。