私の片想い事情 【完】
私は隼人に捕まらないように、今までにないくらいの全速力で西崎家から走り去った。
ああ、もう、終わりだ。
隼人は私を拒絶し、私は逃げた。
もう、友達としても戻れない。
ずっと傍にいるって約束したけど、それはもう無理。
私じゃ無理だったんだ―――
辺りはうっすら白み始め、セミの鳴き声がところどころから聞こえる。新聞配達のバイクの音が聞こえ、朝の始まりを知らせる。
私は、どこに向かっているかも分からず、涙を散らしながら走り続けた。