私の片想い事情 【完】
「えっと、見せたというより、見られたというか。気付いてすぐに隠れたんけど、ばっちり見られていて、穴があったら入りたいくらい恥ずかしくて、その……」
私は、しどろもどろに説明する。
もう、今日はこういう日なの?
亜紀さんといい、隼人といい、どうしてこう人を追い詰めるような黒いオーラ出すかなぁ。
私が眉毛をハの字にして、困っていると、隼人はナイティを私の手から奪いとり、ぽいっとそれをビキニの入った手提げ袋に入れた。
「ちょ、隼人!それどうする気よ?」
隼人は、私をジロリと見下ろすと、没収!と呟き、急に私の腕を引き寄せた。
余りにも強い力で引かれたものだから、私は思いっきり隼人の胸に鼻を打った。
「いった、隼人何する……っ」
顔を上げようとしたら、そんな隙間も与えられないくらい強く抱きしめられ、私は何がなんだかわからなくなる。