私の片想い事情 【完】
私の気分の浮き沈みとは関係なく、日常は変わらず過ぎていった。
隼人とも以前と変わらず普通。
そう、私たち二人の関係は全く変わらなかった。
事務所で会えば普通に話すし、冗談も言って笑い合う。
JOの予選会を週末に控え、ピリピリモードに突入し、忙しくて一緒に帰ったりご飯を食べに行くことはできなかったけど、夜は疲れ果てて、ただアパートに帰って寝たい、その一心だった。
マネージャーも一段と厳しく檄を飛ばすようになり、クラス以外でも子どもたちの徹底的な体調管理に保護者対応、特別プログラムの実施など、朝の9時から夜の10時までスイミングに缶詰状態だった。
夏期は、私たちインストラクターの休みは、月曜日のプール休館日しかない。
この時期は、毎年そうなんだけど、精神的にも体力的にも勝負の時期なのだ。
JOだけでなく、色々なジュニア水泳記録会やフェスティバルが開催され、毎週末大会がある。
私は、まだ正式のインストラクターとなって2年目なので、そういった大会に帯同する機会は少ないけれど、今年から持った高学年のクラスの子どもたちが多くエントリーする大会には帯同しなければならない。