私の片想い事情 【完】

あー病院っていいなー


程よい具合に空調が効いている。


この消毒液特有の匂いは好きになれないけど、夏の間、病院にいたいなー


なんて間抜けなことを考えていて、何故自分が病院のベッドで寝ているのか分からなかった。


スイミングには、ちゃんとした医務室もあるし、寝るなら医務室のベッドで十分なのに。


そして、今一体何時なのか、知りたい。


今日のクラスはどうなったのだろうか?


高学年のクラスが残っていたはずだったけど、あんな騒動が起きて、私が病院のベッドに寝ているということは……


その時、私は、はっとして、身体を起こそうとした。


「いった……」


頭にズキンと痛みが走り、引っ張られるような痛さが右手首に走った。


右手首を見ると、そこには、点滴が指し込まれていた。


ひぃぃぃぃ!


て、点滴!!


私、針キライーーーーー!!


あぁ、別の意味で頭がクラクラする。


私、一体どうしたの?




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