私の片想い事情 【完】
「俺は女のことを信用していなかったけど、俺自身のことも信用できなかった。女とセックスする度に嫌悪感を感じるくせに、誘われれば平気で抱くことができた。女なんて性欲処理だと思うことで自分の身を守っていたのかもしれない」
隼人がコツンと私の胸の額を預ける。
それは、まるで懺悔しているようでもあり、母親に甘える子どものようで。
「だからこそ、みなだけは、綺麗なままで俺の傍にずっといて欲しかった。男女の関係には終わりはあるけど、友達でいればずっと一緒にいられるからな」
ボソボソと呟く隼人はまるで小さな子供のよう。
ああ、本当に何て―――
何て勝手な言い分。
私の気持ちも何もかも無視して。
ただ傍にいろって?
隼人が新しい彼女を作るたびに、私がどんな思いでいたかこいつは全然分かっていない。
「バカ隼人!自分勝手!臆病者の下半身男!」
私は、隼人の頭をぎゅうぎゅう締め付けて思いっきり悪態をついた。
すごい勝手!
何一人で悲劇の主人公ぶってんの!?
ムカつく、ムカつく、ムカつくーーーーーー!!
あまりの腹立たしさに、苦しいともがく隼人をこれでもかと言わんばかりに無い胸の谷間で締め付けてやった。