私の片想い事情 【完】
「まぁ、まぁ、浅井さん落ち着いて。遅刻してきたわけじゃないし、瀧川君は初日なんだから」
受付の西本さんが、割って仲裁に入る。
西本さんも48とはいえ、女だもんね。
顔を蒸気させて、小学校の頃から知っている私よりも美少年の味方をする。
「菅波君は明日から?」
「らしいですねぇ」
あーーーーっ!!!この喋り方ムカつく!
もう何も言うことができなくなり、私はただ顔を引き攣らせた。
「みーなーみ、そんなにカリカリしなくてもいいじゃない」
この甘ったるこい匂いと声は、と振り返れば、亜紀さんがドアの傍に立っていた。
毎度のことながら立ち姿もお綺麗です。