私の片想い事情 【完】
「そうよ?生徒それぞれの能力に合った指導とメニューを立てているから」
「でも、もうすぐクラス始まるんじゃ……」
「今日はまだいいわ。まず、生徒のことをよく知ってからよ。それとこれは指導のガイドライン。これも読んでおいて」
私はいかにも先輩らしく言い放った。
別に意地悪でしているんじゃない。
これは、私が鬼マネージャーに最初に叩き込まれたことだ。
生徒を良く知ること!それが一番大事だと。
「俺せっかく着替えたのに~」
美少年が拗ねる。
かわいい、とつい思ってしまいそうな浮気心に栓をし、私は言い聞かせるように説明する。