私の片想い事情 【完】
揚げ足を取るってこういうことを言うんじゃないの?なんて思っていると、瀧川君の両手がぐるりと私の腰に回った。
な、何が起こっているの?と目をパチパチさせていると、間近に眉目秀麗な顔が近づいてきて―――
「ちょ、ちょっとやめてよ……」
急に強い力で抱き寄せられ、身動きがとれない。
この体勢は一体!?
「ヤダ、やめない。俺、みなみさん好きだな~」
「―――っ」
好きって言った?今好きって?
何で?どこが?誰を?何を?
ここはドコ?わたしはダレ?状態で、私は目をパチパチさせた。