SWEET&BITTER LOVE~シークレット・シェアリング《続編》~
「それが君の望みか?」
「…俺は愛する人に迷惑ばかり掛けてる。彼女の望む幸福は…平凡で普通なのに…俺はそんな幸福を彼女に与えてやれない」
「桐生社長から聞いたよ…君が『シーナ』を辞めさせられたと」
「俺の身から出た錆だ…俺は随分と姑息な手段を使って…営業成績NO1の営業社員であり続けたから」
「それは俺の責任でもあるかもな。君の存在を知らず…ずっと、君をほったらかしにして来た…」
俺は不遇な人生を過ごしてきた。
人の愛し方を知らない。珠希を傷つけてばかり。
身勝手に離婚届けを突きつけて部屋を出てきた。
「君にその気があれば、俺の後継者として…教育してやってもいいが…社長になるのは並大抵な努力ではいかない。それでもいいなら、俺の元に来るといい」