貴方は私の―――



「………、なっ!!」


動揺して動きを止める駿の体は、クーラーの代わりになりそうなくらい冷たい。けど、


「行っちゃ、やだよ……!!」


今はそれについて考える暇なんて無い。


私は、細く引き締まった背中に抱き着いたまま、


「疑っちゃってごめん。

埋め合わせに、1個だけお願い事なんでも聞くから………

だから、行かないで…?」


必死に言い募る。



< 108 / 189 >

この作品をシェア

pagetop