貴方は私の―――



「………落ち着いたか?」


「ん……ありがと」


泣き始めてから30分。


ようやく泣き止んだ私は、駿とリビングに座り込んでいた。


駿に抱きしめられた状態で、なんだかすごく落ち着く。


まぁ、泣きすぎで目は痛いけど…心は少し軽くなった。


その時、ふとある事に気付き……私はぽつりと口を開いた。


「そういえば、私……駿に怒れないよね」



「………ん?」


その言葉を聞いた駿が、私の顔を覗き込む。



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