白猫チロと私の願い。【短編】
「チロちゃん大好物だったでしょ。最近は見かけなくなったけど、散歩のコースになってて前はよくおばちゃんのとこ来てくれてたんだよ。そのたびにソーセージちょこっとあげてたんだよね~。…そうだよ、おばちゃんだってチロちゃんが子猫だった時から見てきたんだからさ、愛ちゃん。チロちゃんと他の猫だって見間違えない自信はあるんだよ。」
おばちゃんの話を聞きながら、
私はチロの大好物、
『魚肉ソーセージ』
を受け取った。
「そうだね。ごめんね、おばちゃん。…コレ、チロ好きだったよね。」
私は魚肉ソーセージを愛しく見つめた。
「…でも、知らなかったな…。おばちゃんのところにチロが今も散歩に寄ってたなんて。」
「まぁね、愛ちゃんが学校にあがる前は一緒に来てたでしょ。それから愛ちゃんが学校に通い出してもチロ来てたんだよ。まぁ、愛ちゃんが学校行ってる間の昼間だからね。毎日ってわけじゃないけど、フラッと来て店先で日向ぼっこして帰ってったよ。ソーセージあげると喉ならしてね…。そぉか…。チロちゃん死んじゃったんだ…」
おばちゃんはグスンと鼻を鳴らした。
私は、たまらなくなり、魚肉ソーセージの赤いビニールを歯でちぎってむくと、一口ほおばった。
「そっか…。昨日、私、チロと一緒にいたんだ。そうなんだよね、おばちゃん。」
おばちゃんは組んでいた腕を組み直すと、
「まだ言うかい?二人並んで微笑ましい後ろ姿だったよ。そぅだね~、まるで会話してるみたいに見えたよ。」
と、キッパリ言った。
………。
私は、おばちゃんに勢いよく飛びつき、強く抱きついた。
「おばちゃん、ありがとう。ありがとう。」
おばちゃんは、私の勢いに押されて、ヨロヨロと体を傾けながら、
「ど、どーしたの、愛ちゃん?食べるか泣くかどっちかにしなさいな。」
と、少し困ったように笑った。
おばちゃんの話を聞きながら、
私はチロの大好物、
『魚肉ソーセージ』
を受け取った。
「そうだね。ごめんね、おばちゃん。…コレ、チロ好きだったよね。」
私は魚肉ソーセージを愛しく見つめた。
「…でも、知らなかったな…。おばちゃんのところにチロが今も散歩に寄ってたなんて。」
「まぁね、愛ちゃんが学校にあがる前は一緒に来てたでしょ。それから愛ちゃんが学校に通い出してもチロ来てたんだよ。まぁ、愛ちゃんが学校行ってる間の昼間だからね。毎日ってわけじゃないけど、フラッと来て店先で日向ぼっこして帰ってったよ。ソーセージあげると喉ならしてね…。そぉか…。チロちゃん死んじゃったんだ…」
おばちゃんはグスンと鼻を鳴らした。
私は、たまらなくなり、魚肉ソーセージの赤いビニールを歯でちぎってむくと、一口ほおばった。
「そっか…。昨日、私、チロと一緒にいたんだ。そうなんだよね、おばちゃん。」
おばちゃんは組んでいた腕を組み直すと、
「まだ言うかい?二人並んで微笑ましい後ろ姿だったよ。そぅだね~、まるで会話してるみたいに見えたよ。」
と、キッパリ言った。
………。
私は、おばちゃんに勢いよく飛びつき、強く抱きついた。
「おばちゃん、ありがとう。ありがとう。」
おばちゃんは、私の勢いに押されて、ヨロヨロと体を傾けながら、
「ど、どーしたの、愛ちゃん?食べるか泣くかどっちかにしなさいな。」
と、少し困ったように笑った。