白猫チロと私の願い。【短編】
いろんな願い。
私は猛スピードで自転車を走らせていた。
学校を出てから10分。
さすがに息があがる。
家まではあと5分。
息切れしつつも余力をふるいたたせて更にペダルをこぐ足を早めた。
「く~っ。いつにもましてキツいなぁ~。」
家に着く前にある最大の難関。
この坂が今日の私には本当にウラめしい。
坂の途中で立ち漕ぎになり、上り切った頃には私は肩で息をしていた。
ゼェゼェ。
坂の上にはバス停があり、すぐ側には小さな商店がある。
商店のおばちゃんとは小さい頃からの顔なじみだった。
学校では寄り道は禁止されていたが10円、20円の駄菓子を食べながら、おばちゃんに今日の出来事を報告するのが小学生の頃から私の日課だった。
でも、今日の私はここで止まるわけにはいかないのよ~ッ。
と、気合を入れ、
家はもうすぐだ!
と、前方を見据えた私に、見てはいけないものが見えた。
止…止まるわけにはいかないのにィ…。
私は不自然なくらい顔を地面に向けて、自転車のペダルを強く踏み続けた。
学校を出てから10分。
さすがに息があがる。
家まではあと5分。
息切れしつつも余力をふるいたたせて更にペダルをこぐ足を早めた。
「く~っ。いつにもましてキツいなぁ~。」
家に着く前にある最大の難関。
この坂が今日の私には本当にウラめしい。
坂の途中で立ち漕ぎになり、上り切った頃には私は肩で息をしていた。
ゼェゼェ。
坂の上にはバス停があり、すぐ側には小さな商店がある。
商店のおばちゃんとは小さい頃からの顔なじみだった。
学校では寄り道は禁止されていたが10円、20円の駄菓子を食べながら、おばちゃんに今日の出来事を報告するのが小学生の頃から私の日課だった。
でも、今日の私はここで止まるわけにはいかないのよ~ッ。
と、気合を入れ、
家はもうすぐだ!
と、前方を見据えた私に、見てはいけないものが見えた。
止…止まるわけにはいかないのにィ…。
私は不自然なくらい顔を地面に向けて、自転車のペダルを強く踏み続けた。