白猫チロと私の願い。【短編】
「ありがとう。おばあさん。でも、好きな匂いって?あれ?ひょっとして、おばあさん、猫飼ってます?そのハンカチ、うちの猫のお気に入りで、よくその上で寝てるんですよ。今日はたまたま持ってきちゃったけど、もう猫の専用布団のようなものなんですよね。だからきっと猫の匂いするんじゃないかなぁ?」
おばあさんは、
フフフ。
と笑うと、ハンカチを鼻に当てて、
クンクン、
と匂いをかいだ。
なんだか妙にその姿がおかしくて私は声を出して笑った。
「うん。いい匂いだねぇ。」
そう言って、おばあさんも一緒に笑い出した。
私は笑いながら、このおばあさんに更に親しみを感じていった。
「うちの猫『チロ』って言って、白猫の女の子なんですけど、もう15年も一緒にいるんですよ。」
「チロちゃん?可愛い名前だねぇ。」
「ハイ。私が3歳ぐらいの時に公園に捨てられいてたのを拾ったんですけど、なんか白猫をチロネコ、チロネコって言ってるように聞こえたらしくて『チロ』になったらしいんです。」
私はチロを拾った時の事を思い出していた。
3歳の時の記憶なんてほとんどないけれど、チロと出会った時のことは何故かいつでも鮮明に思い出せるのだ。
おばあさんは、
フフフ。
と笑うと、ハンカチを鼻に当てて、
クンクン、
と匂いをかいだ。
なんだか妙にその姿がおかしくて私は声を出して笑った。
「うん。いい匂いだねぇ。」
そう言って、おばあさんも一緒に笑い出した。
私は笑いながら、このおばあさんに更に親しみを感じていった。
「うちの猫『チロ』って言って、白猫の女の子なんですけど、もう15年も一緒にいるんですよ。」
「チロちゃん?可愛い名前だねぇ。」
「ハイ。私が3歳ぐらいの時に公園に捨てられいてたのを拾ったんですけど、なんか白猫をチロネコ、チロネコって言ってるように聞こえたらしくて『チロ』になったらしいんです。」
私はチロを拾った時の事を思い出していた。
3歳の時の記憶なんてほとんどないけれど、チロと出会った時のことは何故かいつでも鮮明に思い出せるのだ。