大嫌い大好き

「...どこ行くん?」

咲都が眠そうな声で呟いた。

咲都は学校1、チャラくて、軽くて、女好きで、バカなやつ。

あたしも、人のこといえるような真面目ちゃんじゃないけど、好きになれない。普通に話すけど、
やっぱり苦手。

「サボり。ばいちゃ」


あたしの後ろ姿を咲都がいつにない真剣な顔で見ていたのは、このときはしらない。
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