理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
私の唇に重なる、薄く柔らかな唇…

歯列をなぞる舌先…

絡み合う、お互いの舌。


イッセイの首に腕を回して、深く深く、キスを求める私の姿に…

このキス一つで…

私の中にある、イッセイを求めるスイッチが、ONに入ったような錯覚に陥る。


イッセイの舌がゆっくりと離れ、唇だけを残したまま…

「少しは緊張、ほぐれたか?」

優しく見つめるイッセイの瞳は…

『何もかもお見通し』。


恥ずかしくて…

はにかんで下唇を噛んで、俯こうとしたけれど…

噛んだのは、イッセイの下唇だったから…

もっと恥ずかしくなった。



「そろそろお湯、いっぱいやろか?」

イッセイの声に、絡めていた腕を解くと…



…パサリ。



ワンピースが落ち…

「きゃぁぁぁっっっ」

思わず、その場にしゃがみこむ。


「アカンで。
せっかく脱がせたんやから、ちゃんと見せてくれんと」

ニヤリと笑うイッセイは、してやったりと言わんばかりだった。
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