理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
「今、アヤを抱いてるのは誰や?」

イッセイの声が耳元に響く。


「はぁん…イッセイ」


「アヤを気持ちよくしてるのは誰や?」

「あっ…あっ…イッセイ」


「こんなにアヤを大事に可愛がれるんは誰や?」

「いっ、イッセイ…
イッセイだけなのぉ…」

質問に合わせて…

乱暴じゃないけれど…

的確に私のポイントを押さえる指に…

一気に上り詰めて…

また、真っ白な世界に投げ出される。


目を閉じて、グッタリとした私に…

「良くできました」

そう言いながら、ゆっくりと甘いキスをするイッセイ。


だんだんと深くなるキスに…

イッセイの首に自分の腕を回して絡める。



と………



「あああああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ……」



ビクンっと、大きく躰が跳ねるように反り返り…

私の太腿を割って入ってきたのが…

イッセイ自身なのだと気づいた。


痛みは無いものの…

押し広げられる圧迫感に

呼吸が上手く出来なくて…

「ハッ、ハッ、ハッ」

まるで犬のように、小刻みに呼吸する。

「ゆっくり…落ち着いて。

大丈夫…酷いことは何もせぇへん。

ただ、アヤを抱きたい。
ただ、アヤを可愛がりたいだけや」

経験したことの無い圧迫感に…

もう、これ以上はムリ…って思うのに…

驚く程、貪欲にイッセイ自身を求めてしまう。


圧倒的なオトコの色気を含んだ、その瞳に射抜かれて…

「…イッセイ」

「イッ…セイ」

「イッセイ…」

他の名前なんか忘れてしまうほど…

イッセイの名前を、呼び続けた。


繰り返される…

意地悪だけれど、とびきり甘いお仕置きに…

朝を迎えるまで。
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