理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
備え付けのバスタオルは、ふんわりと柔らか。
躰を拭きながら、顔を上げると…
洗面台の大きな鏡に写った、自分と目が合う。
「…抱かれたんだよね?私…」
改めて呟くと、涙が一粒流れる。
これは、後悔なんかじゃなく、喜びの涙。
洋介しか知らずに、洋介とのコトが全てだった私に…
新しい世界を教えてくれたことへの、感謝の涙。
そして…
生まれ変わった自分への、おめでとうの涙。
オンナの喜びを知って、一つオトナになった、自分へのお祝い。
「ふふふっ」
一人で照れている自分に、思わず笑みがこぼれると…
ふと、胸元の赤いハートマークに気づく。
「何、コレ?」
鏡に身を寄せて、よく見てみる。
楕円形をズラして、二つ重ねて作られた…
ハート型のキスマーク。
イッセイは、ひょっとしたら、ロマンチストなのかもしれない…
なんて思いながら、そっとハートマークを撫でた。
たとえ、3日間だけの関係だとしても…
こんな風に私を喜ばせ、幸せな気持ちにしてくれるイッセイに…
確実に惹かれているのを感じるけれど…
洋介と別れてまだ3日。
イッセイと出会って、たった一晩。
きっとこれは、恋じゃない。
今を楽しむ、オトナのアソビ。
旅行中だけの、夢の時間。
ちゃんと割り切っておかなくちゃ…
ヘンに勘違いして、調子に乗ったりしたら、傷つくだけ。
バシャバシャと冷水で顔を洗い、思わず込み上げそうだった涙を洗い流す。
「着替えて、出かけよう!!」
自分に声をかけて、着替えの詰まったスーツケースを開いた。
レースがふんだんにあしらわれ、同じ素材のリボンを結ぶタイプのワンホルダーのピンクのキャミソールに…
編み目の大きな白い鉤針ニットを重ねて…
膝丈の白のフレアスカートには、小さなバラの刺繍が全体に散りばめられている。
残暑が厳しい京都の夏を考慮して、汗で落ちないように、ウォータープルーフの化粧品を選び…
白のストラップのミュールに脚を通し…
白の皮と天然色の、籐のコンビの籠バッグを手にして、部屋を出た。
躰を拭きながら、顔を上げると…
洗面台の大きな鏡に写った、自分と目が合う。
「…抱かれたんだよね?私…」
改めて呟くと、涙が一粒流れる。
これは、後悔なんかじゃなく、喜びの涙。
洋介しか知らずに、洋介とのコトが全てだった私に…
新しい世界を教えてくれたことへの、感謝の涙。
そして…
生まれ変わった自分への、おめでとうの涙。
オンナの喜びを知って、一つオトナになった、自分へのお祝い。
「ふふふっ」
一人で照れている自分に、思わず笑みがこぼれると…
ふと、胸元の赤いハートマークに気づく。
「何、コレ?」
鏡に身を寄せて、よく見てみる。
楕円形をズラして、二つ重ねて作られた…
ハート型のキスマーク。
イッセイは、ひょっとしたら、ロマンチストなのかもしれない…
なんて思いながら、そっとハートマークを撫でた。
たとえ、3日間だけの関係だとしても…
こんな風に私を喜ばせ、幸せな気持ちにしてくれるイッセイに…
確実に惹かれているのを感じるけれど…
洋介と別れてまだ3日。
イッセイと出会って、たった一晩。
きっとこれは、恋じゃない。
今を楽しむ、オトナのアソビ。
旅行中だけの、夢の時間。
ちゃんと割り切っておかなくちゃ…
ヘンに勘違いして、調子に乗ったりしたら、傷つくだけ。
バシャバシャと冷水で顔を洗い、思わず込み上げそうだった涙を洗い流す。
「着替えて、出かけよう!!」
自分に声をかけて、着替えの詰まったスーツケースを開いた。
レースがふんだんにあしらわれ、同じ素材のリボンを結ぶタイプのワンホルダーのピンクのキャミソールに…
編み目の大きな白い鉤針ニットを重ねて…
膝丈の白のフレアスカートには、小さなバラの刺繍が全体に散りばめられている。
残暑が厳しい京都の夏を考慮して、汗で落ちないように、ウォータープルーフの化粧品を選び…
白のストラップのミュールに脚を通し…
白の皮と天然色の、籐のコンビの籠バッグを手にして、部屋を出た。