+コイン+
偽りのテスト
コインには【表】と【裏】がある

人間だって同じでしょ

誰だって表面だけ作って、心の中では何思ってるのは分からない

どんな言葉にも【裏】があって どんな行動にも【裏】がある


『偽りのテスト』


「今回の中間テストも学年1位は水城あきだ。皆も水城を見習うように」

何の変哲もない月曜日、週始まりで特に眠い。
2,3ヶ月に一回は聞くこの教師の言葉にそろそろ飽きつつある。
先生は自慢げに語ってるけど、周りのクラスメイトからはあの女平均点あげるなよ、とか言われるんだから正直あまり言わないで欲しかった。

「あきまた1位だったの?! 本当1年の時からすごいよね~」
「ははっ……たまたまだよ。それよりゆらはどうだったの?」
「うっ……あき私が勉強できないって知ってるじゃん!お願い教えて!補習決定なの!!」
「ええ?!また?! またっていうか毎回?!」
「お願い親友の頼み!!あきしか頼れる人居ないの~……!!」

朝の騒々しいホームルームを終えた後、親友のゆらとそんな会話をしていると丁度目線の先には廊下が写った。
するとそこには、学校一関わりたくない男とそれを取り巻く派手な女たちが見えてしまう。

(げ、朝から最悪……)

「毎日本当元気だね、木瀬君;」
「ホント……あの女遊びどうにかしろっつーの」
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