+コイン+
ヘラヘラ笑いながら手は常に女の体を触っている。
彼の名前は木瀬灯真(きせとうま)。同じクラスの男子である。

中学生の頃、関西から引っ越ししてきたようで、珍しく関西弁で話す人間である。
一見爽やかで、顔立ちもかなり整っているため好青年に見えるのだが、口を開けばかなりうるさい
学内でも有名な女遊び好き。泣かせた女は数知れず。
女を落とす時だけ低い低音ボイスを使い、よく空き教室に連れ込んでいるという噂を聞く。
彼は自分がかっこいいと言う事をよく分かっているのだ。
学校中に知れ渡るほどの女好きなのに、その容姿から彼に群がる女は日々絶えなかった。


「おい聞こえてんねん、水城あき」
「うわー…木瀬より女子の目が痛い……」
「……そやあき。後で話があるねん。放課後屋上来いや」
「はぁ?! なんで私がアンタの言うことなんか…」
「お前の人生に関わる大事なことや」
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