中指斬残、捌断ち儀
「その言葉を言わせること自体が、そいつにとっての『無理をさせている』になる。『僕なんかのために』と、君が言うとこの卑屈だが……愛想笑い、か」
「前よりも、感情を見せなくなった……。せめて、心から笑ってほしいんだが……」
「『迷惑かけないように』と『心配させないように』は同義語と見ていい。ただ心を閉ざしつつあるのは難点だな。内に込めて表に出さないのは、体には毒でしかない」
「だから、お前の知恵を貸してほしい。医者だろう?」
「……、あることを思い出すような。畑違いだと言ったような言わなかったような、まあ、でも、軽い小話をしようか」
「小話?」