中指斬残、捌断ち儀
僕に良くしてくれる五十鈴さんたちの徒労を無駄にしないように、それが事実嬉しいから幸せにはなれますが、その分、苦しみましょう。
死んで楽になんかならない、地獄逝きよりも酷い呪物(あの人たち)と同じになるのだから、“死後の悲惨”は決定されたわけだけど。
後、三年。
藤馬さんが言うところの“最大の不幸”を、この期間内に覚えなきゃならない。
僕は、幸せ者だ。
だからこそ苦しみを覚え、苦しくなる。
誰も僕のせいじゃないと言っても、ごめんなさい、そう言わせること自体が僕に気を使っているんだと、“余計なことをさせてしまった”と思います。
僕は、やはりこうなんです。
みんなが思っている以上に、もうどうしようもないとこまで来てしまったんですよ――